第67章

加藤柚奈はここ数日、落ち着いていられなかった。食欲もなく、眠りも浅い。田中尚哉の電話が何度かけてもつながらないほど、胸のざわつきは大きくなる。

探しに出ようと玄関へ向かい、ドアを開けた瞬間――そこに田中尚哉が立っていた。

ぱっと心が明るくなったのも束の間、彼の顔色が明らかに違う。

「田中社長……」

田中尚哉はそのままリビングへ入り、いきなり切り出した。

「この件……本当なのか」

加藤柚奈の頭が高速で回る。認めるべきか、否定しきるべきか。

今日ここへ来たということは、何か掴んだのだろう。まして、大島莉理の証拠は揃っている。もう、嘘で押し通せる段階ではない――。

「まだ、どうやっ...

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